「僕のヒーローアカデミア」の作者に戦う事を期待してもいけないし求めてもいけない
ヒロアカ騒動について
ジャンプ連載漫画の「僕のヒーローアカデミア」が、海外からの抗議を受けキャラ名を変更するに至った騒動が発生しました。
概要はこちらを参照
連想ゲームでの批判はどうなんだ
報道初期の自分の考えはTwitterで呟いていて、今も意見は変わっていません。
ヒロアカのキャラ名問題、連想ゲームによる批判がどこまで許されるのか問題だよな。
— 濁 (@dark_ts) 2020年2月3日
思い出したのは、8.6秒バズーカは広島原爆を揶揄しているというデマに近い批判。
確かに8月6日の原爆投下は日本人なら誰でも知っているが、8.6秒=8日6日。バズーカ=原爆と繋げて批判に持っていくのどうなのと。
作者やジャンプ編集部の判断は尊重するし、悪魔の証明を求められた人たちに戦えとも言えない。
— 濁 (@dark_ts) 2020年2月3日
一方で、今回の連想ゲームでヒロアカの批判をした連中は嫌いだし、それに便乗して批判し「私は真っ当な人間でござい」と装う連中はもっと嫌いだ。
前提として、今回の批判は理不尽だと思う。
丸太=マルタ=731部隊が使っていた隠語だという批判が広まっていった訳ですが、連想ゲームに近い。この方式だと大半のことに文句を付けることができてしまいます。
今回のキャラクターがそうなのかは別として、731部隊は過去に様々な創作でモチーフになってきました。731部隊を肯定している内容でもないし、ましてや捏造だったと主張しているわけでもない。
そもそも、キャラクターの名前が意図的だったとしても、何が問題なのかという疑問がある。周りが怒っているから自分も怒った可能性はないか。少し客観的に感情を分析できないか。
戦うことを他人に期待するのはどうなんだ
個人的に、無視して良いんじゃないかが本音ですが、それでも作者が変更すべきだと判断したのであれば、その決定を尊重します。
一部で、クレーマーに成功体験を与えてしまったと批判する声がありますが、だからといって外野が作者や編集部に戦えと強制することも出来ません。
戦いたいなら自分自身が戦うべき。作者や編集部は自分のための剣闘士ではない。誰もが戦士になれるわけではない。
本来であれば、炎上を仕掛けた連中や乗ってしまった連中を叩くべきで、吊るし上げるのは作者でも編集者でもない。攻撃する相手を間違えている。
脇役の名前とはいえ撤回するのは苦悩だったのでは
表現者というのは、自分の意図通りに作品を送り出したい人たちです。
でも、商業誌に乗せるプロでもあり、だからこそ商業的な成功と自らの意図を天秤にかけ作品を作っている。
今回のキャラクターの名前も作品の一つ。でも、それに拘る事で本来の伝えたい作品の核が壊れ、下手したら作品そのものが世間に送り出せなくなってしまう。それであれば、折れるべき部分は折れるべきだと判断しても仕方がない。
登場人物の名前は脇役であっても重要。板垣恵介氏や奈須きのこ氏などは名前にこだわっていると公言しています。堀越耕平氏もその思いは同じでしょう。これは想像に過ぎませんが。
読者としては堀越氏の決定を尊重し、ファンであれば応援すべきだと思います。もし、この事件で嫌うのであれば何も言わずに去ればいい。
作者も編集部も全知全能じゃないよ
ついでに言うと、炎上するに決まっているのに気付かなかったのかと、作者や編集部をバカにする人が居ますが、無理ゲーだと思いますよ。
多数の読者の連想ゲームによる批判すべてを回避することなど出来ません。
世の中にあるタブーを全て把握し対応するのも無理でしょう。そもそも今回のタブーは、ヒロアカを批判するために連想ゲームで作られたと言ってもいい。
ポリコレも、炎上のリスクを減らすだけでゼロには出来ません。
後出しで何かを批判することは容易いです。最近では後出し孔明というらしいですが。
後出し孔明ではなく未来の炎上を予見することが出来ると言うのであれば、今すぐ編集部のドアを叩くべきですよ。